軽貨物のススメ/トマレ?!

キリン缶:ただの独り言です。軽貨物個人事業主の方々へこんなもんです。

実録軽貨物〜初めての長距離スポット配送〜

おつかれさまです。キリン缶です。

2016年から2017年頃にかけて某国内自動車メーカーのスポット配送をやってました。スポットなんでもちろん待ちぼうけになる場合もあります。そもそも埼玉の倉庫から各ディーラーに車の部品をお届けするという配送のため埼玉で待機する必要があります。千葉からだと距離で90Kmと一仕事するくらい遠い。これで待ちぼうけなんてたまったもんじゃないんですが出るときはウハウハ何でそこは仕事に期待しましょう。

ある日の11時頃、倉庫近くのコンビニカフェで待機してたとき電話が鳴りました「急いで倉庫に入って」来ました!来ました!スポット案件。倉庫に入ると慌ただしく倉庫番の方々が荷物を用意しています。伝票と小さな袋を渡され荷物が用意されるのを待っていました。すると倉庫番の人が一言「もう行っていいよ。よろしく」と。ん?荷物ってまだじゃないのとお伺いを立てるとどうやら小さな袋に入った部品が今回の荷物の様です。まじかぁ 、郵送でいいレベルの荷物じゃん。ある程度の荷物がないと中々テンションが上がらなくなってきてます 笑。ダッシュボードの棚に荷物を置きカーナビーをセット。行き先は南三陸市・・・って宮城県。距離にして460Km、ポンポコ配送での仕事史上、最長距離。川越ICから乗るんだね・・・と当時はまだまだナビに言われるがままの召使い状態です。スタートはほぼ12:00で着予定時間がナビで17:10頃。元気に高速に乗りましたが二時間もすれば疲労困憊 笑。次のサービスエリアで休憩しようと考えているとフロントガラスに飛翔体が激突・・・鳥でした。路肩の草むらから飛び出した鳥がフル装備のマツダスクラムのフロントガラスの上部にかするより少し深く激突!一瞬で眠気が覚めました。後方に弾かれた鳥がどうなったのか気になったんでバックミラーで確認します。バランスを崩して立て直そうとしている鳥は後続車トヨタベルファイアの運転席のフロントガラスにストライク!・・・トヨタベルファイア、ハザードを点けて路肩に停止。バックミラーから徐々に小さくなり消えて行きました。

・・・さぁ、気を取り直して南三陸へ。

なんか疲れもふっ飛んだんでそのまま走ります。途中、通行制限が解除された道で事故の起きた原発を右奥に見ながら。左側の路肩には放射線量の表示も・・・心がキュンと締め付けられます・・・まだ、心があったよキリン缶・・・で、黙々と南三陸を目指します。

高速を降り配送先目前。そこにはナビにはない広大に整地された土地が広がっていました。何故か頬をつたう涙。人工的で無機質な景色を見ただけで溢れる涙。ナビの道案内もここでは全く役に立ちません。方向だけを頼りに無事、某ディーラーに到着。ほぼ半べそのまま荷物を渡しサインを頂く。「どうしました?」と声をかけてくれる店員さん。いや、整地されて更地を見たら号泣しちゃいましたよと話すと二人でしんみり。「頑張って行きますから」と言う店員さんの声になんとか笑顔を作って南三陸を後にしました。

・・・で、帰り辛い・・・首都圏なら帰路は下道でワタワタ帰るのすが流石にここは宮城県。ある程度のところまでは高速で帰ることにしましたが実際は千葉まで問答無用で高速で帰りました。明日も仕事だしねと言う大義名分のもとに。

配達の仕事であの地震の爪痕を見せつけられるとは思いませんでしたがまだまだ自分に流せる涙があることに少し安心した初長距離スポットとなりました。